建築士の方々に、前半のセミナーを経てフリートーク座談会に参加していただきました。場所を屋上のオープンエアーな場所にチェンジして和やかにスタートです。まずは待ってました!の開口一番、前半の質問コーナーで時間切れにて持ち越しとなったテーマから議論が炸裂。
「外断熱と内断熱、結局何がいいの?」
「どっちでもいい!」
一刀両断あっさり返すは、代表磯氏。つまりはどちらにもメリットデメリットがある。で、パッシブデザインとして… と、エンジンがかかります。さらに建築士達の質問は矢継早。みなさん向学心むき出しにテーマや質問が出てきます。そしてそれを打って打って打ち返す磯代表。スペシャリスト磯氏の独壇場(かと思える場面)ですが、建築士達の払拭したい追求したいポイント(不安材料)にじっくり丁寧に答えるその姿勢は、彼らへのリスペクトと、長年の経験からの家づくりへの自信で満ち満ちています。

改めて「パッシブデザインとは、なんぞや?」という議論にも発展。建てる場所の土地、地形や気象やらを徹底的に調査し理解した上で、その取り巻く自然、環境に寄り添い、それらを最大限に利活用する家づくりであり、省エネが当たり前の現代、技術革新やテクノロジーの進化によって産み出される装置(最新機器)に依存したそれとは一線を画すものだと、みんなが納得。施主様とディスカッション(ヒアリング)を重ね、個々のきめ細やかなニーズに応えるべく工夫をしていく。それらを受けて、建築士達はスキルやアイデアを存分に(フルに)発揮できる(コンペという)新しいしくみが、この会社の最大のメリットである事も確認しました。
 パッシブデザインとは、自然との共生を目指して、四季折々に、できるだけ小さなエネルギーで豊かに暮らせる家。施主様も建築士達もwin×winな、実にシンプルなものであると全員で再認識しました。「パッシブデザインは、建築士のできる最大の社会貢献」というフレーズが、この座談会を締めくくる象徴的な言葉でした。

パッシブデザイン研修会&座談会出席者

講師
辻 裕介    (一般社団法人forward to 1985 energy life人・住まい研究所 副代表理事)

小田倉 顕   (小田倉建築設計事務所 代表取締役 二級建築士)
小田倉 由美子 (小田倉建築設計事務所 専務取締役 一級建築士)
渡邊 美幸   (小田倉建築設計事務所 代表取締役 一級建築士)
斎藤 淳    (有限会社斎藤建設・KANAME設計 一級建築士)
鈴木 良介   (ミノリヤ 一級建築士)
米川 浩平   (米川建築株式会社 代表取締役 一級建築士)
磯 忠宏    (株式会社アットパッシブ 代表取締役 二級建築士)